ふぁっしょん

友人「なんだか暇だからお前髪染めろよ」

私「やだよ」

友人「やれよ」

私「やるよ」

というアカデミックかつロジカルな会話の末私の髪の毛は染められてしまったのですが何とも今後悔しております。

というのも「髪を染める」という事は「俺はファッションなんぞに興味あるっす」という事を周りにアピールしているようなものであり、どう考えてもテキ屋にしか見えない！、それもリンゴ飴専門の！っという風体とファッションをしている私には、オジサンどうしようって感じな訳なんですよ。

まあある意味もっとテキ屋っぽくはなったんですがそういう問題じゃあない。

私は今の今まで２３年間生きてきて、特にファッションといったものに興味を示さないまま生きてきたんですよ。

だから私は「目」じゃなくて「鼻」でその日の服を選定しています。要は他人の嗅覚さえ刺激しなければ視覚は大目に見てくださいな、という事ですね。これはスメルスニフファッションチェックというストリート系のファッションチェックで、近年茨城県という日本と国交のない国の小学校で試験的に導入が予定されているそうです。

嘘です。そして茨城県の皆さんごめんなさい。もう一度謝りましょう。「いばらぎ」の皆さん、ごめんなさい。

まあそんなシャバい北関東の話は置いといて、大学生ってのは往々にしてファッションに興味のある生き物です。私が「どうしてパンツを履く必要があるのだ！」と縄文人のような事を叫んでいる中、皆ジーンズメイトをバカにするくらいファッションに気を使っている事が多い。

昔付き合っていた彼女さんなんかは「毎日どこかしらファッションに変化をつけなきゃ家から飛び出す気もおきないわ、ベロベロバア」なんてかなり近未来的な発言をし、大量の眼鏡と帽子を私の目の前でベロベロ披露したものです。

そんな彼女がどうして私と付き合っていたのかが未だに謎です。

ここまでとはいきませんが他人の目の為でも自分の満足の為でもファッションを気にする人ってのは結構います。

これは別に悪い意味で言っている訳でもなく、ファッションに気を使う事それ自体は凄いもんだなあと思います。本人がそれで楽しく生活を送れるのなら私にとやかくいう権利はありませんし、何より身なりに気を使う事は素晴らしい事です。私なんて冬でもテンションのいかんによってはパンツ履きませんからね。

しかし時に考えてみて欲しいのですが、髪を染めてる人ってのはどんなにカッコよくて爽やかな殿方でも、家であのアンモニア臭満載の液体を髪の毛に振りかけてサランラップで髪の毛をグルグル巻いてる訳ですし、明らかにヤクザですね！って見える人も、あのド派手なスーツをどっかの店で選んで「こっちのスーツはピンサロ経営止まりのヤクザっぽいな、っでこっちがヘルスでこっちがソープ経営くらいまでしてそうだな、ああシャブ打ちたいな、ベロベロバア」とか呟いている訳ですよ。

言いたい事としては何かの理想のイメージがありそれを具体化したものがファッションであるのですね、先生！って事です。

こう考えてみると私が他人に与えたい、または自分に対して持ってたい理想のイメージはどんなのだろうとちょっと考えてみたんですがそれがあまりにもない。

他人を怖がらせようと思った事もなければ、カッコイイと思われたいと思った事もない、ないったらないんですよ。

・・・ちょっと後段は嘘をつきましたね。カッコいいとは思われたいです。ええ、私も男ですから。

まあそれはイイとして他人に持って欲しいイメージはそれほど無いのですが、他人に見られたくない姿ってのはあるんですよ。そして最近その心配が加速しています。

それは「禿げるのではないか」という心配です。

私はトイレに入っていていきなり扉を開けられても「やあ、君もどうだい？」っと言えるくらい心の広い英国紳士なのですが、禿げるのだけは嫌です。っというか禿げている自分を他人に晒すのが嫌です。

それにアレ隔世遺伝するんでしょ？バッチリなんですよ、私。どちらの祖父も頭はペロッペロです。三才上の兄も結構キてます。

しかもこれは関係ないですけど糖尿病は巨大児に多く見られ遺伝も関係するらしいのですがそれもビンゴ。出生時４３００ｇオーバーの私に死角はありません。血統もバッチリ。

そんな禿げと糖尿病のサラブレッドである私ですが、この際糖尿病は置いといて、とにかく禿げるのが心配でならない。

そこで私は考えました。禿げる事はほぼ確定なのだからいつの日か密かに「カツラ」を着用すれば良いのではないか、っと。

何かこうふとした機会にばれないようカツラを装着し、そのまま火葬されるまでその事実を隠せば私は少なくとも他人に禿げた姿を見られる事はありません。私は禿げる事、っというよりも禿げた姿を見られる事が嫌なのです。

そこで冒頭に話は戻ります。今私の髪の毛は茶髪です。けれど「染めたんだけどヤッパリ戻したわ！黒髪最高！」っと言って・・・ええそんな事はしませんよ。

それよりちょっと「いばらぎ」の方がまだ怒っているようなので現地まで謝りに行ってきますね！

http://9199.jp/phone_page/00768404/

※今の私の髪の毛は韓国海苔の如く黒々とし塩(フケ)がついています。またカツラでもありません。信用できない人は私の頭皮を噛んでみてはいかがでしょうか？ただし女性に限りますが。