チューチュー

接吻。

それは互いの唾液を交換し合い、相手のアミラーゼで晩御飯のコロッケを消化するという高尚な愛の儀式。コロッケのジャガイモは愛するあの人の消化酵素ブドウ糖へと変わり小腸に運ばれていく。あの人を感じたい、肌と肌での関わり合いじゃ飽き足らない、小腸の柔毛でもあの人のヌクモリを感じていたい。ほるもん!ほるもん!ブドウ糖は血管に送られ、あの人の・・・


こんな事を火曜日の真昼間からキーボードに叩き込んでいる大学生のくまそです。コンニチワ!


皆さん、最近チューしてますか?チュー?

チューっていってもあれですよ?中にチューっと、外にさっと塗るタイプの薬の事じゃないですよ。それを思い浮かべた人は悪い事言いませんから恥ずかしがらずに肛門科に急いで下さい。私が言ってるのは愛の儀式であるキスの事ですね。

しかし今思うとその手の薬が必要な「痔」って「ぢ」って書きますけど、「ぢ」ってこれ以外の用途ないですよね・・・悲しき定めのひらがなです。


さてさて私はそこまでこのチューにありつけたタイプの人間ではありませんけど、それでも中々どうして人並みに己の唾液を女性のお口に叩き込んできた歴史を持っています。

何だかこう書くと犯罪みたいですねえ。

まあその浅い経験なりに私もキスってのはいいもんだとは思うんですよ。だから「口の中の細菌はアナルよりも多い。だから衛生面を考えるにケツに口をつける方が清潔なのだ。ビジュアル的にも何だか荘厳な感じがする」などと、無風流な事を言う気はありません。またケツにチューする人間を肯定する気にもなりません。

人が生きていく上で相手に好意を抱く事は素晴らしい事ですし、その結果の行為ですのでそこそこ美しい行為なんではないかなと乙女な考えを持っています。

そんなチューに対して私は常々思うのですが、果たしてこのチューなるものを男はどう表現すれば良いのでしょうか。

これは2パターンのシチュエーションで考えなければなならないでしょう。

まず一つは彼女ではない他人に対しチューをどう表現すべきかです。

これって結構難しいですよぉ。友達が「お前彼女とどこまでいったんだよ、付き合って一週間だろ?味噌作りくらいは一緒にやったか?」なんて聞かれたとしましょう。友達の人生における味噌作りの位置づけはさておき。そんで一昨日チューなる儀式を執り行っておったとします。それを伝えるのに「チューまでいったよ」などと普通口が裂けても男は言う事は出来ません。っというか言ってはいけないのですよ。

いやね、中学生とか高校生ならいいですよ。でもですねえ、それ以上の年齢で「チュー」という表現はいかがなものかと思うんですよ。

だって何だか情けないじゃないですか。チューですよチュー。これタダの擬音語ですよ、唇に吸いついた時の。ステーキ食ったのを「ジュージュー食べたの」って言ってるのと大して変わりはありませんよ。ひたすらにバカっぽいです。

それに「キス」なんかもいかがなものか。てめえそんな「キス」なんて言えた柄かよってなります。「キス」って何だかキザったいじゃないですか。これも男が使っていい表現ではありません。

しかしだからと言って「唇を奪ったぜ!」とか「上部の粘膜は擦り合せたぜ!」なんかもどうもイヤラシイ。キスは高尚な愛の儀式です。そこに性を感じさせてはいけません。それに「接吻」なんかは論外です。流石にこれを言われると私とて気持ち悪い奴だなと思わざるをえません。

私はここの結論を未だに導きだしていない。強いて言うなら「口はやった」という無骨な表現が暫定的にですがいいなとは思います。けれどどうもこれもしっくりこない。


そしてもう一つのパターンは彼女に対してチューをどう表現すべきか、っです。


例えば自宅で彼女と二人っきりになっているとしましょう。そんでもってここいらでキスなんぞを一発ぶち込みますかね、天気もいいし、ってな具合でキスを迫ろうとする訳ですよ。

そうした時のチューの表現はどうすべきか。

「チューしよう」「キスしよう」「接吻いたしませう」

う〜ん、どうも違う気がします。ってかね、男がチューやらキスやらの言葉を口に出すという事に違和感を感じるのです。何だか妙に堅苦しいじゃないですか。日常で非日常的な行為をしているようで。

私はそこまでキスを真面目にやる必要はないと考えているんですね。そりゃあキス→頑張るマン!っという流れなら真面目にやってもいいと思います。しかしそうでないのならそこまで真剣にやる方がどうかと思うんですよ。考えてもごらんなさい、チューした後にどうすりゃいいんですか。ブチュっと一発二発ぶちかました後に神妙な面持ちになっては困るじゃないですか。

しかしだからと言って「べろチューしようぜ!アバババババ!」とかも正直厳しい。初めの一、二回はいいと思いますが、ずっとこのテンションで来られたら彼女はいつの日か精神に異常をきたすと思います。ってかそれを言う方は確実に精神がオカシイ。

なのでこれまた暫定的ですが「オラア!」っと威勢のいい掛け声とともに唇を奪い、ニヤニヤするというのが正しいあり方かなと結論づけています。


ここまでで分かると思いますが私はこの問題をまだ完全には解決していないのです。それに解決出来るのかも怪しい。

ですからこの問題が解決するまで私は衛生的にも綺麗だとされる「ケツに口づけ」を行おうかと思います。

それだったら「おい!パンツを脱げ!」っと男らしい事を言いながらパンツを脱がさせ「何が来るかな!何が来るかな!」っと踊りつつキスorセックスってな感じで何だか楽しそう。

でもアナルに口づけなんて正直したくないので冒頭のごとく「アミラーゼ足りないから分けてくれない?」って言おうと思います。友達になんと言えばいいのかに関しては・・・「乳輪の測定が終わるまでしばし待たれよ!」っとでも言っておきますかね。私の友人なんてキスより乳輪に興味のある奴ばかりですしね・・・