座右の銘

よく自己紹介カードみたいなので「座右の銘は?」なんて質問があるでしょう?

すると「温故知新」なんて書いてる奴がいて、おお、中々好青年なのかなっと思って本人に会ってみたら管直人坂本龍馬?誰それ?とにかく俺肉食いたいんだけど肉、ってなクルクルパーのアンちゃんが体言止めを華麗に駆使しながら出てきたりしてビックリ仰天って事があるじゃないですか。

まあ自分も「一期一会」なんて書くくせに飲み会で酔っぱらっては人に暴言を吐いたりしているのでそこまで強く言う気はありませんが。

けれどもですねえ、何を書こうが別に悪い事でもないとは思うんですが例えば突然そこら辺に歩いている人に「すんません、あなたの座右の銘ってなんすかね」って聞いて「そうですねえ、草木を労わり、老人に優しく、そして今日やる事は今日やる、っですかね、ハハハ」なんて言いながら大江戸線のホームに消えていくオッサンなんかはホントにいるのかなって思うんですよね。

しかも上で書いたオッサンなんか明らかに胡散臭いじゃないですか。それよりも「ウルセエ!今日は魚民で生が19時まで安いんだよ!」なんて血眼になりながら大久保駅に走るオッサンの方が、私は誠実でいいんじゃないかと思います。

それに少し思うのですが、座右の銘ってのは言葉を多く知ってる奴がすげえ有利だって側面もあると思うんですね。

だって「厭離穢土」なんて書かれた日には、この人は私には分からない世界で生きてるんだ、凄い人なんだって思わざるおえない訳ですよ。別にそれを書いた奴が一日中ハンペンを口に咥えてボーっとしてるクルッパーなお人でも、何かハンペンに意味があるはずだ!って思って私なんか速攻でハンペン買いに行っちゃうと思います。


以上のような理由であまり座右の銘ってのにいい印象がない私なのですが、何か一つのテーマをもってして日常を送るってのは素晴らしい事なんだとは思う訳ですね。

だからですねえ、私は思うのですがこれだ!って思う人生のテーマが見つかったらそれを紙に書いて胸に貼ってみたりしたらどうかなって思うんですよ。

するとさっきの温故知新男も周りの目があるもんだからクローズアップ現代龍馬伝を同時に見て、本日の夜のオカズは麻美ゆま豊丸だなってな具合になってくると思うんですよね。

まあこれがいいか悪いかはさて置き、個人的には結構ステキな世の中が待っているのでは、っと思うんですよ。

だって窓の外を見てみれば「一意専心」なんて書かれた張り紙ぶら下げたお爺さんが暇そうに草木に水をあげてたり、「我田引水」のおばちゃんがそこら辺歩いてたりして「ああ、あのババアは凄く悪いババアなんだなあ」なんて思える訳でしょう?

イヤハヤ、これは何ともいいですねえ。


因みに自分は色々怖いので「日和見主義」っでいきます。